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マシュマロボイス

第5章 届かないこの声も-前編-

「二宮君のこと、考えてた?」

ズバリと当てられて、ビックリした。

「あはは、分かりやすっ」

頬の後は、頭をわしゃわしゃされた。

「もー、翔ちゃんやめてよー」

翔ちゃんが頭から手を離したから
乱れた髪の毛を直した。

「ごめん、ごめん。あんまりにも分かりやすいから」

潤君が来た後から、翔ちゃんは少し明るくなった。なんでだろ。

不思議に思ったけど気にも止めてなかった。

「あ、相葉ー!」

後ろから飛び付かれた。

「えっ、ちょ、誰!?」
「大野でーす♡」

「お、大野か……」

なんか、抱きつかれたの久々。

「ねえ、ちょっと来てよ」
「え?」

返事をする間もなく、手を引かれてヒトケのない場所に連れていかれた。

「大野、何?」



「二宮君、恋人いるよ」



え?恋人?

声にならなかった。
なんで、声にならなかったのかは全然分からなかった。


「どう?ショック?」


大野に聞かれて、頭が真っ白になった。

なんで?
どうして?

わざわざ、俺に言うの?

「大野」

「ん?」

「俺……」

なんて言うの?
なんて言えばいいの?

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