テキストサイズ

土砂降り

第14章 14

夏休みに入ると、ここ最近広がり続けていた人間関係が急にシャットアウトされた。

連絡先を交換するわけでもなく、その日に声をかけられた人とその日だけの関係だったため、学校に行かなくなってしまえば人と会う事もなく、誰とも関わらなくなるのは当たり前だった。


ただ一人、千葉君とだけは連絡先を交換していた。
休みに入ってからも彼とは頻繁に会っていた。

千葉君も本が好きで自分と似た感覚を持っている人だったので一緒にいて楽だった。

僕の家に泊まってもらう日が続く事もあるが二人の間に必要以上の会話は無い。

それがとても心地よかった。

誰かが隣に居てくれる、優しく静かな空間はとても安心できたし、彼とは体の相性も抜群に良い。

僕は千葉君とのSEXがとても気に入っているし、千葉くんも最近では素直に身体を求めてくるようになった。


「夏休み始まって1週間でほぼ全ての宿題が終わったのは今年が初めてです。先輩、意外と教えるの上手ですよね。人と勉強してこんなにも捗ったのは初めてですよ。」

「千葉君は理解力が高いから説明が楽だよ。そもそもそんなに教えるものも無いし。ケアレスミスが多いんだよ。僕はそれをみつけて指摘するだけ。」

そもそもベースとして千葉くんは頭が良い。
基礎的な解き方は全て頭に入っているし、小さな勘違い的、間違いならヒントを出せば自分で答えを見つけられる。

健人と比べると月とスッポンの差だ。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ