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土砂降り

第16章 16

「健人ももう良いだろ?なおを休ませないと。赤岩、今日は帰ってもらえる?それと、なおから連絡するまではなおに連絡するのはやめてくれるかな?」

血が沸騰してる気がする。

「あぁ、待つよ。尚也、ごめんな。…連絡、俺からはしないから。でも俺は尚也とちゃんと話したい。待ってるから。」

パタンとドアの閉まる音がした。

「春樹、」

「ん?どうした?なんか欲しい?」

「頭、暑い。」

それだけ言うと春樹はすぐに僕の頭に冷却シートを貼ってくれる。

春樹の手が僕の髪を優しくなでつけて、目の上に手がふわりと被さる。

「苦しい思いさせてごめんね。寝て良いよ。元気になったらまた本屋に連れて行ってあげるからね。おやすみ。なお。」


頭が冷えると徐々に冷静さが戻り、興奮した疲れからか目を閉じるとすぐに意識が深く落ちていった。




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