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貴方に出逢えて。

第6章 ✿人はその感情を✿



事務室を出て帰ろうと廊下を歩いていると、森生が壁にもたれ腕組みをしたまま立っていた。

凛に気がつくと森生はゆっくりと歩いてきた。

「……ほれ」

差し出された手にはきちんとアイロンがかけられたハンカチがあった。

「…え、と。

大丈夫です」

下を向き森生の顔を見ずに言う。


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