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欲望

第2章 拾われ子猫ちゃん愛を知る





季節は11月末

雨の降る金曜日の夕方


柊 雅貴(ひいらぎ まさき)は会議を終え、自分のオフィスに帰る途中だった


数年前、父親の後を継いで社長の座についた雅貴は多忙で単調な毎日を過ごしていた



「雪に変わりそうなぐらい寒いな・・・」


日もほとんど落ち、薄暗い中を少し早足で歩く


通行人はみんな自分の足元しか見えていない


そんな中、俺はあるものが目についた


「ん?人がいる・・・」


俺のオフィスのすぐそばの街灯の足元で小さな女の子が傘もささず座り込んでいた


「家出か・・・?あんなとこにいたら、風邪ひくぞ」


心配になった俺は、その女の子の元へ近づいてみた






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