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欲望

第3章 追いかけて追いかけて





「先生っ!」


先生は、振り向いた


「なんや、また藤本か」


「またって何よーー!咲妃に会えて、うれしいやろー?笑」


「嬉しい嬉しい」


「うれしくなさそうーーーー!」


「はいはい。それで、なんか用事?もう電車来そうなんやけど」


「あっ・・・あのお花・・・」


「花?これのこと?」


プラスチックの小さいケースに入れられたオレンジのお花をカバンから取り出した


「持って帰って来てくれたん?!」


「あんなとこに置いといたら、ほんまにわからんくなってしまいそうやからな」


「・・・迷惑じゃなかった?」


いつもと違うちょっと心配そうな声で聴くと先生は言った


「迷惑なわけないやろ。ただ、今度からはちゃんと花瓶に飾れる状態でくれたほうが嬉しいけど・・・」


「・・・もぉ先生大好き!!」


「ちょっ!ここ駅!!学校じゃないんやから・・・」


抱きつこうとした咲妃の頭を押さえて距離をとる


「元気になったんやな?俺、もう帰るで。お前、かばんは?」


「まゆのとこーーーー」


「じゃあ、はよ帰ってあげな」


「はーい」


「気を付けて帰りや。もう遅いんやから。金田と方向違うやろ?」


「大丈夫ー!先生、また明日ね♡」


「はい。さようなら」


「さよーなら」


改札を抜けていく先生を咲妃は見送った


時間がないようでちょっと小走りしてる先生がまたかっこよく見えた











































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