
欲望
第3章 追いかけて追いかけて
その日の放課後、咲妃はまゆが中学の時に行っていた塾に寄るのについて行った
まゆと塾の先生は、とても楽しそうに話していた
咲妃はふと時計を見た
18時30分・・・
吾妻先生がそろそろ電車に乗るころかもしれない・・・
吾妻先生が通勤に使っている電車は本数がそんなにないため、先生が乗りそうな電車を推測しやすい
まゆと先生はまだ楽しそうに話している
「まゆっ!ちょっと駅で吾妻先生に会えやんか行ってみる!!かばん、見といてーっ」
そういうと咲妃は、まゆの返事を聞く前にかけだした
駅のすぐそばの塾なので駅の改札まではそう遠くない
咲妃は走った
お花、迷惑だったかな・・・
ずっと考えてたことを抱えたまま、家に帰るのは嫌だった
一言でもいいから、先生と話したいその一心で走った
改札のすぐそばにつく
先生の乗るかもしれない電車が出るのは5分後
先生、来るかな・・・
そう思った矢先、先生らしき人影が咲妃の横を通り過ぎた
