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嵐しょーせつ。

第55章 変わらない成長。



15年後……



俺は大学卒業し、



大手デザイン会社に勤めていた。


まだまだ新人だった俺は……


「このデザイン、今日までって言っただろ!なぜ、出来ないんだ!お前は!」

雅「すみません。直ちに直させていただきます。」

「もういい!櫻井!」

翔「はい!」

「お前がやれ。相葉はもうこの企画からおりてもらう。」

雅「すみませんでした。」


同期の翔は俺と違って、

テキパキ仕事ができて、

俺の失敗をいっつもフォローとかしてくれる

優しいやつ。


翔「もう。大丈夫だから。雅紀は頑張ったもんな。」

雅「ゴメンね。俺の失敗で翔を巻き込んだ。」

翔「いーよ。」

翔はせっせと、机に向かい、


俺はお礼としてコーヒーを淹れた。

雅「はい。コーヒー。」

翔「おっ!サンキュー。」

翔の隣に座っていた

雅「はい、智」

智「雅紀ー!ありがとー!」


もう1人の同期の

雅「はい。潤も。」

潤「おっ!ありがとー!あと。お前のせいじゃないから気にすんな。」

さっきの失敗のことだ。

雅「うん。大丈夫。ありがと。……俺、ちょっと外出てくわ。」


俺は風に当たりたく、

近くの海辺まで歩いた。


ここは15年前、お母さんが亡くなった病院が近くて、勤めてる会社も近い海辺。


そこで、和也くんと友達になった。


思い出せば泣きそうになる。



だけど、さっきの失敗で溜まってたものが

溢れてきた。


雅「ふぇ……ヒックっ泣」


俺は1人で泣いていると、

?「……なーに、泣いてんの?」

誰だって思って顔をあげた。


そこには可愛らしい男の人が立っていた。

雅「……なんでもないです。あなたには関係ないです。」

?「…関係ないか……そうか……雅紀くんもー変わったんだな。」


へ?

なんで、俺の名前?

男の人は微笑んでいた。

?「まーだ思い出せない?」

俺はもともと目が悪くて、よーくみないと見えない。

しかも、泣いていたから余計に見えない。

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