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嵐しょーせつ。

第105章 大切なもの


病院に着くと真っ先に手術室に運び込まれ、

俺らは手術室の目の前で待っていた。

和「…うぅ泣」

智「大丈夫大丈夫。」

和「…ふぇっ泣」

俺は泣き続けていた。

だけど…幼馴染は慰めてくれた。

翔たちも幼馴染が
こんなことになって辛いはずなのに………

しばらくすると…

雅紀のお母さんたちが来て、

和「おばさん、おじさん。ごめんなさい…」

「和くんが謝ることないの。
雅紀はきっと大丈夫だから。」

おばさんは雅紀とそっくりな笑顔で

それで安心しちゃって…

和「おばさん…」

「和くん。ありがとうね。」

おばさんの胸の中で泣いて
知らないうちに寝てしまった。

次に目がさめると…

病室だった。

雅紀が眠るその横で俺は寝かされていた。

周りを見渡すと、潤、智、翔。

おばさんたちはどこに行ったんだろ。

俺はベットから出るとき…

翔「ん…和…?」

翔が起きてきた。

和「あっ、起こしちゃった。」

翔「いいよ。それより、話したいことがあるから」

翔にそう言われ、自動販売機に向かった。

翔「はい。和の好きなココア。」

俺の好みをよくわかってくれてる。

その優しさに俺は泣きそうになった。

翔「雅紀ね…」

あつ、そうだ、雅紀のこと知りたい。

翔「一命はとりとめたよ。手術も成功した。」

…よかった…

和「…うぅ泣」

翔「…泣くなよ。犯人はもう気づいてるんだろ?」

俺は気づいていた…もしかしたらって

「「…田中…」」

2人の口から出た犯人。

俺のせいだ…俺のせいで…

翔「…お前のせいじゃないよ。雅紀のせいでもない。

田中が全部悪いんだよ。和…自分を責めるな。」

翔は俺を抱きしめてくれた。

しばらくして、俺らは雅紀が眠る病室に戻った…

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