嵐しょーせつ。
第105章 大切なもの
「邪魔すんな。俺は今から二宮くんと
話すことが山ほどあるんだ。行こ?二宮くん」
俺は怖くなって、雅紀の袖をつかんだ。
和「…やめろ!」
俺は余りの恐怖に田中の手が緩んだ隙に
手を抜いて、雅紀の後ろに隠れた。
「なんだよなんだよ笑二宮くん、
俺と話したくないのかな?」
もう早くいなくなってよ…
雅「…やめろって言ったらやめろよ!
和が嫌がってんじゃん!もう解放してやれよ!」
雅紀は田中に激怒した。
俺も見たことのない雅紀の姿にビックリした。
潤「…お前は智のところに行け。
俺らで田中と話しつけてくるから。」
俺らのこと探してくれたのかな?
翔たちもここに来てくれた。
俺は智のそばに向かった。
智「よしよし。怖かったね…」
智が安全なところへ連れて行ってくれて、
智「何がいい?」
自動販売機で何か買ってくれるみたいだったから
ココアをリクエストすると、
智「ほらよ。これを飲んで落ち着きな?」
一口飲むと、そのほろ苦い味が口の中に広がって
癒されていった。
智も同じココアを飲んでいた。
智「ふふっ笑美味しいね笑」
俺は智のその笑顔に隠された優しさに
思わず泣けてきちゃって…
智「わぁ!もう!泣くなよ。いい大人なんだから」
智は俺の隣に座って、ずっと背中をさすってくれた。
その頃雅紀たちは…
「なぁ〜早く二宮くんと話したいんだけど」
翔「誰がお前なんかと和を引き合わせなきゃ
いけねぇーだよ。絶対に無理!」
「はぁ?笑話したいのは自由だろ。
この10年、どんな思いで牢屋で過ごしたと思う?」
潤「それはお前がいけねぇんだろ。
なんだよ。和のことストーカーして、
雅紀のことを刺して怪我させて…」
翔「なんで、和は普通に俺らと生活をしていた
幸せなんだよ。どうして和の幸せを奪う真似を
するの?俺らと普通に幸せに過ごしてきたのに」
「…はぁ?別に、俺も幸せになったらいけないの?」
雅「…ダメ。」
「はぁ?」
雅「…俺の好きな人の幸せをとるなんて…
許さない。お前は一生幸せなんてなれないよ。」