君のそばに
第8章 お餅焼きし者
ヒラ 「 あう〜、こーすけ痛いよぉ 」
コ-スケ「 そんな引っ張ってないだろ! 」
フジ 「 もぉー、早く行かないと遅れちゃうよ?行ってらっしゃい 」
コ-スケ「 おう、またお昼に屋上でなあ、そん時までにはそいつ起こしとけよ 」
ヒラ 「 また、後でね! 」
フジ 「 はいはい、了解了解 」
ズルズルとこーすけに引っ張られながらヒラは教室を出ていく。
コ-スケ「 ( ...、上手くやれよなキヨ )」
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フジ「 ...まったく、どうせ昨日も夜までゲームでもやってたんでしょ.. 」
チャイムの音と外で笛の音とみんなの声が、静かな教室に響く。
俺は起きる素振りをちっとも見せないキヨの頭を優しく触れてみる。
普段、触る機会なんてないからなぁ。
キヨの髪、見た目は毛の質硬いのかなって思ってたけど意外とサラサラしてるな。
フジ 「 はー、初めて授業サボったよ..こんな罪悪感のこるものなのかぁ... 」
俺は、キヨの頭を優しく撫でながら、窓から入り込む風を受けながら外の風景を眺める。
キヨ、授業中こんな綺麗な景色を見てんのかぁ、いいな、授業なんて受ける気もなくなっちゃうよ。
...俺もキヨの近くの席だったらなぁ..。
一時間目の時、ちらっとキヨを見た時に目が合ったな。
目が合うって事は、キヨも俺のことを見てた...?
いやいや、前サイトで目が合うのは自分が見すぎてるからって書いてあったじゃん!
俺、そんなに見てるかな、制御しなきゃ。
少なくとも、俺の恋心が伝わらないように。
実は度々こーすけには嫉妬しちゃったりする。
キヨの隣の席だからとかじゃなくて、まあ、それもあるんだけど..こーすけにしか見せないキヨっていうか...。
親密すぎて、羨ましい。
そりゃ、付き合いが長ければそうなるだろう。
けど、俺だって..俺だってもっとキヨと親密になりたいよ。