君のそばに
第13章 「今日も愛してる」
俺は宛もな ひたすら歩いた。
フジ「 くそっ...! 」
俺は処理しきれない、憎悪、嫌悪、軽蔑、苦しみ、愛しさ、の感情の起伏が激しくどうしようもなかった。
右手で髪の毛を掻き乱して、落ち着かせようと試みる。
彼「 はぁ...はぁ..、おいフジ、話聞けってなぁ!! 」
慌てておいかけてきたであろう彼は息を切らして数m先で叫んでいる。
そんなこと俺はどうだっていい、どうでもいい。
彼「 なぁって!...ちっ、俺らもういい大人だろ、話聞けってば!! 」
ついてくんな...ついてくんなよ。
気が付くと薄暗い夕方になり、ポツポツと雨が降ってきた。
フジ「 ...あ 」
俺は道の行き止まりに来ていた、もう行先はなんてない。
すると雨はポツポツではなく本降りに変わった。
最低なコンディションだ。