君のそばに
第13章 「今日も愛してる」
...。
ここはどこだ...、あ、こーすけの家か。
俺はどうやら泣き疲れて眠ってしまったらしい。
ヒラ「 それじゃ、俺帰るね 」
こーすけ「 おう、ありがとな 」
ヒラ「 いいよ、いいよ、こーすけだけに良いところもってかれたくないし 」
こーすけ「 ははっ、なんだよそれ、まあ今のフジを一人にするわけにもいかないしな 」
ヒラ「 なーんか、2人だけ随分仲いいみたいだけど、ずるくない? 」
こーすけ「 そんなことねぇって、...それに、そう思ってるのは俺だけだし 」
ヒラ「 なんか言った? 」
こーすけ「 いや、なんでもねぇ 」
ヒラ「 そっか、じゃ、また連絡してね 」
こーすけ「 うん 」
ヒラはじゃーねー、と言い残して出て行った。
"そう思ってるのは俺だけ"
確かに、前まではそうだったかもしれない。
けど今は、なんでかわからないけど。
俺の心はこーすけで埋まってしまったみたいなんだよ。
こーすけ「 熱下がったかな... 」
フジ「 ...ッ// 」
や、ややややばいこーすけが近づいて来る...!
俺の鼓動がドキドキと高鳴る。
あの時、あの血の気が引くような鼓動ではなく。
むしろ、血の気が勝るような鼓動だ。
どうか俺の鼓動よ...、バレないでくれ...。
こーすけ「 ん?ちょっと顔赤いな..まだ下がってないのかも 」
するとこーすけはひんやりと冷たい手を俺の額にのせる。
冷たくて気持ちいい。
全部、全部こーすけに上書きされていく。
なんだろう、このドキドキは。
俺がグルグルとそんなことを考えていた時、
こーすけ「 好き 」
こーすけがそっぽを向いたままぽつりと呟いた。
誰への好き?
こーすけにも好きな人いたんだ...。
ズキン、と俺の心臓が傷んだ。