君のそばに
第13章 「今日も愛してる」
それから暫く、俺はこーすけの家にお世話になった。
こーすけも俺も共に働いているため、一緒に顔を合わせることができるのは夜が更けた頃だった。
あれ以来マンションの件は、こーすけに任せてある。
と言うか、こーすけが自分がなんとかするっと言ったので俺は本当にノータッチだ。
俺たちは、どちらか早く帰った方がご飯の準備をすることになっている。
俺は今日いつもより早く仕事が終わった。
一応、こーすけにも連絡してみよう。
フジ「 今日は、仕事早く終わったから...俺がご飯の支度するね、っと... 」
俺は誤字脱字がないか確認して、送信を押した。
このところ最近はこーすけにご飯の支度をしてもらってたし、今日はこーすけの好きなものにしてあげよっと。
俺は何故か心をワクワクさせて、スーパーに向かった。
フジ「 今日は酢豚にしよっと、林檎とか入れたら喜びそう 」
...って、あれ?
俺なんでこんなにウキウキしてんだろう。
こーすけの喜ぶ姿を思い浮かべるだけで、心が踊る。
フジ「 ...この感情って.. 」
俺は、手にとった林檎を見つめながら、突ったっていた時、
男「 よお、フジじゃねーか 」
フジ「 ...ッ!? 」
俺は驚きの余り固まってしまった。
無視しなきゃ...。
俺は軽く会釈をして立ち去ろうとしたそのとき、
男「 逃げんじゃねぇよ、フジ...、俺お前じゃないと生きていけないことに気付いたんだわ 」
フジ「 あっそ...、俺はもう君とやり直すつもりはないから 」
男「 あぁ?ちょっと面かせや 」
フジ「 ...ッ!!離せ...触んな」
汚らわしい。
俺は強く掴まれた右腕を振り払おうとしたが、クソの力が強過ぎて振り解くことができない。
やばい...、このままじゃ...。
流される。
こーすけ...!助けて...ッ。
俺の抵抗などほぼ無意味で、そのまま俺の部屋に連れ込まれた。