テキストサイズ

センシティブ♥ボーイ

第17章 好きなタイプ








「じゃ、じゃあ…鈴木くんの好きなタイプって…」

「聞きたい?」

「う、うん…っ」


僕が頷くと、鈴木くんはニヤリと笑った。

心臓がまたキューってなったのは内緒。
慌てて胸を抑えて、堪える。



軽く深呼吸してふぅと息をつくと、鈴木くんが言葉を紡ぐのを待った。



「俺の好きなタイプは…そうだな。
……一見勉強にしか興味なさそうだけど、実際は超エロくて、目がクリクリのウルウルで、よく泣いて…可愛くて、だけど鈍感でそんなことには全く気づいて無いような奴かな。」

「な、なんだか…随分細かいんだね…」



一見勉強にしか興味なさそうだけど、実際は超エロくて、目がクリクリのウルウルで、よく泣いて…可愛くて、だけど鈍感でそんなことには全く気づいて無いような人。


……あ…




一人だけ、心当たりがある。



え、エッチかどうかはわからないけど…



勉強ができて目がクリクリで可愛らしい人って…っ



ま、真由美さんだ…っ




や、やっぱり……
鈴木くん…真由美さんのことが好き、なんだ…



「そ、そっかあ…」

「…佐藤…?」


僕は俯いて拳を握った。
そうしなければ、何だか瞳から零れ落ちそうだったからなんだけど。


そんなのを意味をなさなくて、
あっと思った時には、もう頬に雫が一筋、線を作っていた。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ