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センシティブ♥ボーイ

第30章 そっち?どっち









「ねえねえ。朝ごはん私の分もある?ある?」

「魚は二人分しか焼いてないから。他んだったらくっていーよ」

「充分よ!ありがとう…っ今度お母さんの手作り料理、振る舞うね」

「…………じっとしてて欲しい」



鈴木くんはお味噌汁をお椀に注ぎながら、親子の会話を楽しんでいた。


こうやって見るとお母さんって感じがしなくもないけど……
とっても若いから、下手したら恋人に間違われることもあるんじゃないかな……



「父さんは?元気?」

「元気元気!来月時間作って旅行に行こうかって!」

「あー俺パス」

「どうして?いいじゃない!久しぶりの旅行だし……聖司も暇でしょ?」


鈴木くんのお母さんがぶーっとした顔をすると、鈴木くんはちらりと僕の方を見て味噌汁のお椀を差し出してくれた。



「ん。熱いから気を付けろよ」

「あ…ありがとう…っ」



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