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センシティブ♥ボーイ

第31章 一人はダメ








「だ、だれだ…っきみっきみは…っ」

「それはこっちの台詞だ。俺の佐藤に何勝手に触ってんだよ!」

「う、わあっ」



思いっきり引き剥がされて、鈴木くんの腕の中に引き込まれる。

鈴木くんはとっても汗をかいていて、走ってきてくれたのがわかった。


不思議と、同じくらい汗をかいているのに、鈴木くんと目の前の人の清潔感が違うように感じてしまうのは僕だけ…かな


こんなこと…いうのは失礼だけど…っ



「お、お前…っ学校の金髪…っお、おおおれの…って…君は一体…っ」

「あ?同じ学校か?
佐藤に気安く触ってんじゃねーよ。大体知り合いか?」



ふいっと僕の方に視線をよこしたので、僕はぶんぶんと首を振った。

高校に入って初めての友達は鈴木くんだもんっ



「知り合いでもねーのに、なに気安く話しかけてっ………て……」



このまま絞め殺しちゃうんじゃないかっていうくらい、怒っていた鈴木くんがぴたりと止まる。

顔を覗くと顔が引きつっていた。




「ど、どうした…の?」

「佐藤……行くぞ」

「え…っ?」

「二度と佐藤の前に現れんなよ!!変態野郎!!!」


鈴木くんはその人を思いっきりはたくと、僕の手を引っ張って走り出した。





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