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センシティブ♥ボーイ

第33章 共通の趣味







◇◇◇




これ、どうしようか…


捨てるに捨てられないし…
部屋においとくのもなんだか…だし

一人でぶつくさいいながら考えて駅から家の方角へ歩き始めたとき。



「おう。」

「す、す、すすずきくん…っ」



すぐそばで聞こえたその声に飛び上がるほど驚いた。



「……そんなに驚いたか?」


慌てて杉田くんがよこした洋服が入った紙袋を後ろに隠す。




「どうして…っ」

「どっか出かけたんなら遅くなるだろうなって。夜道、あぶないから」

「すずきくん……」


いつもだったらとっても嬉しいのに、今日は…ダメだよ…。ダメなんだよ…


これじゃあ誤解されかねない。
紙袋は絶対に見せないように鈴木くんに背を向けないようにして歩く。



「何、その紙袋。」

「ちょ、ちょっと買い物だよ」

「何買ったの」

「え、えーっと自分の服…っ最近おんなじのしか着てないからなーなんて…」

「ふーん?」


不思議そうに僕の顔をみながら、鈴木くんは足を進める。

絶対に背は向けないように、鈴木くんの後を追った。




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