
センシティブ♥ボーイ
第33章 共通の趣味
「今日はどうだった?予備校」
「う、うん…楽しかったよ…」
「そっか……もうすぐ模試だもんなー気合い入れなきゃなー…」
「そ、そうだね…」
鈴木くんは大きな欠伸をして夜空を見上げた。
「鈴木くんの…お母さん……モデルさんなんだね」
「……あ、おう。よくわかったな」
「お母さん言ってたよ…有名なモデルさんだって」
「あーまあ…テレビにも出てるしな、あんま家にいないけどさ、佐藤また会いたいって言ってたぞ」
「ほんとう?」
あの時は驚いてしまってあんまり話すことができなかったけど…
またお話が出来ると思うと嬉しい。
付き合っている人の親に気に入ってもらえるのはやっぱりうれしいんだな…
嬉しくなってパッと鈴木くんに笑いかけ、つい気を抜いてしまったとき。
「あ!!あれなんだ?!」
「え?!」
思わず見てしまった鈴木くんの指が指す先。
「やーりぃ」
「へ………あ………あ!!だめ!!」
必死に隠してきた女の子の洋服は、まんまと鈴木くんの手へと渡ってしまった。
「す、すずきくん…っ」
「ふーん、なるほどね…」
