
センシティブ♥ボーイ
第6章 キスしたらさあ
「触られたらどうしようって…ちょっと…気が気じゃないんだけどね…」
そう言って少しだけ困ったように笑う。
だけど、嬉しそうな顔を見て、なんだか複雑な気分になった。
「鈴木くんはやっぱりすごいね」
褒められているはずなのに、なんか複雑。
今まで、秘密があったから誰とも話さなかったし、人見知りで話せないって言ってたくせに。
話しかけられたら何の障害もなく話しているように見えるし。
ツルたちにこいつの秘密がバレたところで、からかいはするかもしれないけど、どうこうしようっていうような悪いやつらじゃない。
もし、秘密が皆にバレて―、
そしたら、俺が脅したってもう意味はないわけで。
「はぁ……」
なーんか、複雑、だよなぁ。
