
センシティブ♥ボーイ
第7章 鈴木くんのばか!
「あ…れ…?」
放課後になって、鈴木くんの家に行くと、なぜか保健の坂本先生がいた。
「……こんにちは…」
「こんにちは。…あ…キミは確か、一度だけ絆創膏を貰いに来たことがあったね」
「あ…はい…」
一年のとき、体育祭で怪我をして一度だけ絆創膏を貰いに保健室に寄ったことがあった。
まさかあんな一度のことを覚えていたなんて…
すごいと感動しながらも、どうして坂本先生が鈴木くんの家で優雅に珈琲をすすっているのかはよくわからない。
そっと鈴木くんを見ると、鈴木くんはニカリと笑って説明してくれた。
「坂本は、俺のおじさんなんだよ。つまり…母さんの弟?」
「え……ええええええ?」
「はは…とてもいい反応だねぇ」
鈴木くんと坂本先生を交互に見つめる。
カッコいいところはそうなのかもしれないけど、あまり似てないような……
「この人さ、頭いいっていうから。この間の授業のところ教えてもらおうと思ってさ。」
「え…?」
驚いて鈴木くんに向き直る。
そんなに僕のこと考えていてくれてたんだ…。
なのに…僕は…あんなにひどいこと言っちゃって…
今日はなんだかシュンとすることばかりだ。
