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センシティブ♥ボーイ

第7章 鈴木くんのばか!






「………」


エッチは…?
その一言を言おうと思ったけど、坂本先生が視界に入って口を噤んだ。



「あ…あの…」

「どうした?暗くなんないうちに帰った方がいいぞー」


鈴木くんはベッドに寝転んで本を読みながらパタパタと手を振る。

やっぱり…鈴木くん……怒ってるんだ…
親切にしてくれてたのに、僕があんなこと言ったから…。

ちゃんと謝らなきゃいけなかったのに
鈴木くんの優しさに甘えたからこんなことに…っ

ポロリと涙が溢れる。


「崇史くん…?どうしたの?
調子悪い?大丈夫?」


いち早く僕の涙に気がついたのは、坂本先生だった。その先生の声に鈴木くんが起き上がる音が聞こえる。

坂本先生は僕の額に手を当てたりしてとても心配してくれていた。


「熱はなさそうだけど…」


必死に涙を吹くことで精一杯で、鈴木くんがどんな顔をしているのかわからない。

どんな顔してるんだろう。

うざいと思われてるかもしれない。
僕、いっつも鈴木くんの前で泣いてる…



「崇史くん、先生送ってくから…おいで」


「ふぁ…ぁんっ………っ!」



先生がギュッと僕の腕を引いてさなかに手を添えた瞬間、僕の身体はブルリと震え、反射的に声が出てしまった。


慌てて口を塞ぐけど、もうすでに遅くて。
坂本先生は目をパチクリして僕を見つめた。










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