テキストサイズ

初カノはエロうさ

第2章 見たい!見せたい!欲張りな彼女

だから……

「煽んなよ、うさこ」

駐輪場で、ヘルメットを渡した途端に、ハムスターみたいに頬を膨らましたうさこ。

なのに、唇に軽く口付ければふにゃっと笑顔に戻る。

なんていうか……うさこのやる事に、一々胸が騒ぐ。

場所なんて構わず、うさこはいつでもどこでも俺を煽るんだ。


「あんま煽んな。今夜は深雪が来るから体力温存しとかないと」

”深雪” その名前に、うさこの瞳が野生を帯びる。

……うさこは、俺以外にも欲しいものが多過ぎる。


「つーくん家のお隣の深雪ちゃん?まだ高校生なのに経験豊富だという?その子とのエッチ、まだ撮影させてもらってない!」


深雪の淫らな男関係。そして、淫らな言葉。

深雪の話をしてから、うさこは何度も深雪に会いたいとせがんでいた。


「うさがそう言うと思って、今夜呼んでおいた。

深雪も忙しいからな。何人かの男と別れて、ようやく身体が空いたらしい。

これからはしょっ中 俺の部屋に来るらしいから、うさこも遊びに来いよ」


幼馴染の深雪は、男関係がかなり忙しい。

”運命の人” そう感じた相手はとりあえずキープする。

だから、二股なんて可愛もの。数人との掛け持ちは当たり前な女だ。


「わぁ♡深雪ちゃんにはつーくんを言葉責めしてもらおう!永久保存版が撮れるぅ♡」

「……言葉責めって…俺はマゾじゃないんだけど……」

女からは好かれない深雪。

なのにうさこは、なんの偏見もないんだな。

そう思うと嬉しくなる。

早く深雪と会わせてやりたいとうさこに声を掛けようとした、俺の後ろから、

「あら、翼じゃない」

掛けられた声は、

真っ赤なドレスに身を包んだ多佳子だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ