
山岸君と照井君
第1章 はじめまして―――…。
「え…?勉学のコツって…
俺…普通の高校だし…大学もギリギリ合格の…残念なお兄ちゃんなんだけど―――…」
あ…山岸の迫力に…
カケルさんが……引いてる…
その姿を見てる…杉浦も…青ざめてるし…
写メ撮りたいけど……
杉浦の報復が――――…
怖い…
「・・・・・・またまた〜」
あ、食い下がるんだ…山岸…
無理やりカケルさんに菓子を渡すと…
いまだに期待の眼差しをカケルさんに向ける…
まず…
部屋にいれてもらわねば…
「カケルさん!テスト期間中なもんで、杉浦借りますね〜」
「あ!学年トップは、僕ですけどね!!」
山岸!!
何だよ、そのアピール!!
ったく!!
「勉強会かな?頑張って!」
と、爽やかに手を振るカケルさんに…
「はい!お兄様!!」
と、今までに見せた事のない笑顔で手を振る山岸…
あれ?
おもしろく――――…ない?
