
山岸君と照井君
第12章 別世界―――……。
昨日も思ったけど―――…
照井君の手は…大きくて…
少し冷たくて―――――…
ゴツくて―――…
暖かい―――――――…
僕は、頭に乗せられた手に触れてみた…
うん――――…安心する…
「///や…山岸…」
「ん?―――…安心するから」
照井君は、手を握る俺をみて…
チラッと目をそらした……
「―――…山岸…安心するって――――――…誰の手でも良かったんじゃね〜のか?」
ん?何を言っているんだ?照井君は…
「昨日……米屋に同じことしてたじゃん――――…しかも…無反応だったし」
「あ〜〜〜〜〜…麟太郎さんの手ね―――――――…
別に…“あ〜麟太郎さんの手”ぐらいの感覚だったから…逆に驚いてたんだよ…」
僕は、昨日…麟太郎さんが握った手を見つめる―――…
