
山岸君と照井君
第16章 自覚―――……。
「///さ…すがに…恥ずかしいのだが…」
「う゛…―――…だよね〜」
照井君は、キョロキョロと辺りを見渡しながら…真っ赤な顔で…僕から離れた―――…
「―――…へへへ…」
「何が、“へへへ”だ…バカもん…」
僕は、照井君の袖を掴み…クイッと引っ張る……
まだ…僕は、自分の気持ちが解らない…
でも―――――…
宏樹は……
こんな俺を好きだと…言う…
僕は――――…
幸せ者なのでは…ないだろうか…
「―――…宏樹に…見えてれば……
いいのかな?」
「ん?苑心…何か言ったか?」
僕は、袖を摘まむのを…キュッと…強め―――――…
「別に」
って……笑って見せた―――…
