
山岸君と照井君
第16章 自覚―――……。
お姉様は、食卓の自分の席に座りながら僕を見る…
「T大だよ―――…」
T大〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
僕は、現役合格者を目の前に…更に緊張してしまった!!
べ…勉強方を―――…聞きたい…
「苑心……まぐれ合格者をそんなにジロジロ見るな…
さぁ、そんな事より!食おうぜ!腹減ってきた!」
「宏樹!!T大現役合格者を目の前に!“そんな事”とは!失礼な!!
勉強方を聞きたい!!聞きたいとは、思わないのか?!」
「思わね〜よ!!姉ちゃんは、マジでまぐれなの!!でないと…腹が立つ!!」
照井君は、そう言うと!僕の口の中に!!里芋の煮物を放り込んだ!!
「ん!!なっ!!な〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜///」
無造作に放り込まれた、里芋だったが!!
あまりの美味しさに!!僕の思考は舌に集中してしまった!!
「ん〜〜〜〜〜!!ん、美味しい!!///美味し〜〜〜〜い!!里芋!味が!!味が染み込んでる!!お…美味しい〜!!宏樹!宏樹!!美味しい〜〜〜〜」
僕は、ん〜〜〜っと背筋を伸ばし!口の中の素朴でねっとりとした里芋に心を奪われた!!
「お〜!揺れてる、揺れてる!旨いだろ〜!」
僕は、揺れながら!!照井君に“うん、うん!”と!賛同する!!
