
山岸君と照井君
第21章 血の繋がる他人―――…
「いやいや…こんなに楽しいお見舞い初めてで、じいちゃんは満足だ!
お前の父さんも…雷心も、仕事熱心なのはわかるが……ガチガチの頭デッカチでつまらん!
岳心は、相変わらずの二面性で…祖父のワシにはアイツの事はよく解らん!!
それに比べ…苑心は、解りやすく…どこか…昔のワシに似ている…
年が離れた孫って言うのもあるし…可愛くてしょうがない―――――…」
お祖父様は、僕の手を包み…優しく微笑む…
「しかも…いつも一人で頑張ってる――――――…
苑心…無理はするな―――…
好きに生きろ―――…後悔は、するな…
同性を好きになってしまった事は……お前の中でも衝撃的だろうが…ワシは、否定はしないから―――――…」
「おじいちゃん……ありがとう……
で…でも――――…皆には…」
お祖父様は、僕の手をポンポンと包み叩き――――…
「大丈夫だ…言わんよ…
あんな頭の硬い奴らに言ったら……苑心がど〜なるか…想像がつく…
苑心の心や…二人の絆が強くなって、大丈夫だと思ったら…言うか言わないかを二人で考えればいいことだ…
男女の仲だって…基本同じだろ?」
お祖父様は、僕達にウィンクをした―――――…
