
山岸君と照井君
第28章 無言の別れ―――…
玄関の惨劇を見て…
俺と、苑心に駆け寄る―――…
「!!大丈夫か?!」
「苑心…苑心を…苑心は?」
男性は、苑心の頬を叩き!!反応を見て―――――…
人工呼吸を始めた!!
「あああ…嘘だ――――…」
動かない身体…突き刺す痛みで…
蜘蛛の糸は今にも切れて…意識を…手放そうとする…
それでも…俺は、床に頬を引きずりながら苑心の側に向かおうとする―――――…
男性は、何度か人工呼吸と心臓マッサージを繰り返した――――――――――…
「ボァッゴッ―――…ゴホッ!!はぁ、はぁ、はぁ……」
「!!えん―――――…」
苑心の…噎せる声が聞こえる―――――――…
俺の…意識を繋ぎ止めていた…
蜘蛛の糸は――――――…
この瞬間に切れた――――…
