テキストサイズ

山岸君と照井君

第28章 無言の別れ―――…

「―――…痛み止切れたみたいだね…手配させるから…」


岳心さんは、俺の手を取り…


そっとベッドに置いた――…



「苑心は……はぁ…はぁ、苑心は――――…何処ですか…」



俺は、激痛の走る手を動かし―――…岳心さんの白衣を掴んだ




「―――…後で…説明するから」




岳心さんは、俺の手を白衣からゆっくり離すと―――…



再度…

ベッドに手を置いた―――――…





俺は、少し安心したのか…




天井の…
白い安地を見つめ―――…



瞳を綴じだ――――――…



ベッドの周りは……
俺の両親なのか―――――…



せかせかと動く気配がしていた…




父さんや…母さんに…心配をかけてしまった――――…








今…俺は、親不孝をしているのだろうか―――――…





そして…



今回の経緯を説明するとしたら…




俺の恋愛事情で―――――…



更に親不孝を重ねる事となる――――――――――…










父さん――――…



母さん――――――――…








ごめん







それでも――――――…



俺は、苑心を選ぶと思うんだ――――…








ごめん






ストーリーメニュー

TOPTOPへ