
山岸君と照井君
第31章 愚か者―――……
米屋は、悔しがりも…笑いもしなかった―――――…
二日前に…人間を置いてきてしまったのだろうか…
黒目は…光を失い……
何も見ていない――――…
「で、これからど〜するんですか?
家庭教師は、クビになってますしね―――…
無収入で…今の生活は出来ませんよね…」
「―――……」
返事は無し―――――…
あの米屋が…無計画に反抗を行ったことが手に取るように解る――――…
「――…俺の所にきますか?」
「――――――……」
無反応……
「俺は、家を出て…開業することにしました
その手伝いをしてください」
返事は無いが―――――…
俺は、そのまま米屋を連れて自分のマンションに向かった―――――…
