
山岸君と照井君
第31章 愚か者―――……
すると……
寝室のドアが開き――――…
岳心さんが顔を出した…
「―――…起きましたか?
お風呂入って下さい……
朝食を食べたら出掛けますよ」
俺は、床に座り込み……ブランケットを握り……
固まる――――…
え――――――っと……
「―――…返事は無しですか?
挨拶からルールを決めなくてならない状態でしょうか?
まだ、寝ぼけてるなら…お風呂は水風呂に変えますか?」
朝から…嫌味が…
「…おはようございます。
ブランケットありがとうございました。
お風呂…頂きます」
岳心さんは、解ればいい…と、言わんばかりの表情で部屋を出ていった――――…
「――――…調子が…狂う…」
俺は、ゆっくり立ち上がると…浴室に向かった―――…
