テキストサイズ

山岸君と照井君

第31章 愚か者―――……


「身体が冷えていると…

心まで冷えてしまいます


頭痛も―――…和らぐかもしれませんし」










「―――――――……は…ぃ」







イラッとした自分の態度に…



恥ずかしさを覚えた―――…




この…人は――――――…



違う…










山岸家とは…違う―――――…






俺は、浴槽に足を入れ…



身体を沈めた―――――…








暖かい…




岳心さんは…口が悪いだけで…




その言葉の裏に……




暖かさがあるのかもしれない――――――…





ヤバい…



身体が…お湯の中で…溶けていく…





俺は疲れていたんだ…って…




実感した―――――――…




自然と涙が出る―――――…



暖かくて……




ムカつく――――――…









嫌味な…優しさに――――…








包まれたくなる――――…




俺は、ここにいて…




良いのだろうか―――…




ストーリーメニュー

TOPTOPへ