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山岸君と照井君

第32章 好敵手―――……



―――――…それから5日後…




俺は、退院の目処がついた―…



指の爪が綺麗に生えるまで…通院が必要だが…


早く退院出来るなら―――…



通院などどうでもよかった…





相変わらず…


苑心の状況は解らないが……




気になり

訳もなくロビーをうろついてみる…



が――――…


雷心さんを見かけ…物陰に隠れてしまった!!



しかも…物凄く苛立っているのがわかった…し…病院全体が…

何故か…ピリピリしているのが伝わってきた――――――…










俺は、近くの看護師さんに…このピリピリ感の原因を然り気無く聞いてみた…






「……噂なんですが…

会長が…お歳と体の調子を理由に辞任されたんですって!!

しかも…養療もかねて……イギリス?あれ!イタリアだっけ?に……行くみたいで!!


今の医院長が…新会長も兼務するとか…しないとかで…もめてるみたい…


って…噂ですけどね!!」







会長――――……



あっ!!苑心のお祖父様の事か?





俺は、看護師さんに深々と頭を下げ――――!!



自分の病室に戻った!!




苑心のおじいちゃん…



苑心の留学先に…ついて行ったんだ!!



苑心の唯一の理解者!!






俺は、テンションが上がり鼓動が早くなる心臓付近の入院着をグッと掴んだ!!

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