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山岸君と照井君

第33章 手紙―――……



――――――……




「――――…準備は出来たか?

もたもたするな…」





夏休みに入って……


留学の手続きが全て完了した―――――…



学校からも…何通かの書類に署名し…



協議され…承諾がもらえた…



異例中の異例…父の力も大きかったのだろう―――…




そして…相変わらず…宏樹の怪我の様子は僕には知らされずにいた…


雷心兄さんが…僕たちを別れさせたがっているのが伝わる…




「―――…はい…出来ました」




荷物は、既に留学先の…イギリスの寮に送った…




手荷物になるのは…貴重品だけ…





僕は、カバンの中身を再度確認する…



財布…


パスポート…



航空チケット…





お弁当箱――――――…





僕は、“よし”と…心の中で呟き…



雷心兄さんの…後について歩いた―――――…






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