
山岸君と照井君
第33章 手紙―――……
でも――――…豪快に笑うお祖父様と…
こんな僕たちを…世話しようと…日本から来てくれた梅さんに……
心が和む…
一般家庭のような……普通の暮らし…
島流しの様に……複雑な状態で空を飛んできたが……
何故か…自由になれた気がした…
「―――…お祖父様…梅さん…
ありがとうございます……」
僕は、鞄をギュッと握る…
すると…“よかったな!頑張れよ”と…
宏樹のお弁当箱が僕の腕のなかで「カタン」鳴った…
僕は、まだ右も左もわからないイギリスで……
気持ちが軽くなるのを感じた…
この気持ちを…早く手紙に書かなくては!!
「梅さん!僕の部屋はどこ?」
「三階の日当たりのいい部屋ですよ――――…」
僕は、階段をかけ上がる!!
宏樹!!
僕は――――…やっぱり、君に出会えて!!
幸せだよ―――――――!!
