
山岸君と照井君
第35章 指先―――……
――――…
披露宴も…進み…
終盤に差し掛かる――――…
酒が入った…大人の集団を…俺は、初めて見た…
父さんの家での晩酌は可愛い方なのだと実感する…
俺と苑心は―――…苦笑いしながら…終わるのを待つ―…
すると…
酒を結構飲まされていた岳心さんが涼しい顔で俺たちに近づく…
「おい、少年…
これ―――――…俺からの再会祝い!」
と――――――…
手に…何かを握らせる…
「―――っんだよ……」
手を開くと―――――…
ホテルの…鍵…
「///なっ!ホテルの鍵?!」
俺は、慌ててその鍵をしまう!!
「――――…酔っぱらった俺用にって…米屋が用意していた部屋だけど…
俺は、米屋に乗せられて帰るから…
二人で使えば?金は気にしなくていいから〜…
ま、気になるなら…
新規の客連れてきてくれればいいから」
と――――…岳心さんは、行ってしまった…
「///…見えた?」
「…見えるに決まってる
///岳心兄さん…気が回りすぎだよ…」
