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触れたくない。

第3章 三







―――――――――――
――――――…




「で」



「ん?」




「なんでこんなことになってるんでしょうかねカケイさん」




「さあ」




まるで他人事のようにそう言う奴に、こめかみがピクピクと動く。



さあってなんださあって!!
あんたが連れてきたんでしょーが!




先刻、


――ちょっと付き合ってくれない。




と言ったカケイに着いていったのはいいものの、なぜか綺麗な服に着替えさせられ(しかも買ってくれた)




車に乗せられ、降りた私は唖然。





「なんであんたの実家に来てんのさ」




”カケイ”と筆のように刻まれた表札を指差しながら叫ぶと、まるで
哀れむような目でこちらを見るからさらにカチンとくる。




しかも無駄に大きな家。なぜ門が必要なのか問いただしたい。





「言ってなかったか?」



「言ってないわよ、だからこんなに動揺してんの!」




「じゃあ今言った」



「、」



なんてこと。開いた口が塞がらないとはこういうことだろう。





しかも、





「今から俺の親に会ってもらう」



「!?」




「そんで、婚約者って紹介する」



「!!!!!!??????」





それ以上の衝撃に、眩暈が。






*突然カケイが変換できなくなったのでカタカナでいきます…;;

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