何度でも、君を。
第6章 カンナの嫉妬
……今日はなんか具合が悪い。
頭がズキズキする。
頭痛薬…。
よりによって今日持ってない……。
なんとか授業を終え、駅に向かい電車に乗る。
「…いった…。」
さらに痛みが増す。
すると…
入り口のドアが開き、カンナと早瀬が入ってきた。
……………。
お互い気づいてはいるものの、少し離れた席に座り、知らないふりをする。
「早瀬くぅ~ん、だいすち…。」
「…やめろよ。」
「…いいじゃんー。」
――…イライラする。
頭が痛いからなのか、二人が電車に乗ってきたからなのかは分からない。
とにかくイライラする。
その度に頭痛の痛みが強くなる…。