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何度でも、君を。

第7章 逃亡。

「…い…いやぁぁーーーーー!!!!」


ひたすら走る。



カンナの右手には…小さなカッターナイフが握られていた。



「…どうして逃げるの…?怖いのは私よ…。早瀬くんをとられたくないの…。」


「…ハァッハァッハァッ!」


「…待ってよ、紗羅。」


カンナの足の速さははんぱない。


走っても走ってもついてくる。


怖いよ…


早瀬…


助けて…



その時。


「…っあ!バタンっ!」


つまづいて転んだ。

膝からは血がついている。


…痛い。


まだ頭もズキズキする…

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