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conqueror

第12章 散歩

今年は梅雨らしい雨が、降り続いていた。

それでも、お祭りの頃には、梅雨も明けて、蒸し暑い日が続く。

だけど、エアコンが効いている部屋にいると、夏だということも忘れてしまいそうだ。

私は毎週、彼からメールが来るのを待っている。

彼に会えない日々は、とても苦しい。

あんな風に私を辱めて、感じさせてくれるのは、彼だけだから。

彼に会いたくてたまらない。

体の中が熱くなって、彼を求めてしまう。

彼のことを想うだけで、感じてしまうくらいに。

彼の声が、私の首筋を這い、彼の視線が、私の胸を昂らせる。

彼の息が、私の内腿を伝い、彼の指が、私の感覚を冴え渡らせる。

彼のこと以外に、何も考えられなくて、彼からメールが来るのを、ただ待っている。

今週は会えるだろうか、と。

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