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conqueror

第10章 鼓動

「彼女は、僕たちが出会ったサイトの仲間なんだ。ルナもSでね。たまに、Mの躾を手伝ってくれるんだ。エリナみたいな女の子が、好きなんだよ。」

彼が言った。

私はさっきまでの苦しかった思いが晴れて、とても嬉しくなった。

私の為に、彼女を連れてきてくれたんだ。

彼の思いが伝わって、私は彼の優しさに慰められた。

オモチャなんかじゃなかった。

彼は私のことを、いつも真剣に考えてくれている。

こんなに思ってもらえて、幸せだと。

それにひきかえ、私は彼に何をしてあげられるのだろう?

彼の言うことを、ちゃんと聞くこと。

彼のすることに、不安を抱かないこと。

彼の全てを受け入れること。

「コウさん、ルナさん、ありがとうございます。」

座ったまま、頭を下げた。

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