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凍夜

第3章 花



マサシの手が、何事もなかったかのようにミリタリージャケットのポケットに収まった。

そして、階段を昇りかけた私を、数段追いこして駆け上がり、振り返って言った。




「……誰の?」


直ぐに背中を向け、昇ってゆく。


「マサシ!誰の?って何よ!」

私は、階段を駆け上がり、マサシの腕を掴んだ。

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