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凍夜

第3章 花


マサシは、私の目を真っ直ぐ見つめると、

「誰の?ってそのまんまだよ。」と答えた。


「意味わかんない!何?それ?」


マサシは階段を昇りきり、

「喉、乾いた。なんか飲もう?」と私を見下ろして言った。


電車が、またホームを通過する音が響き渡り、私の言葉はかき消された。

マサシは、「えっ?」と訊いたけど、私は、言葉を飲み込んだ。


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