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不良に良好

第4章 4



学校の中でも人通りのない、別棟の旧校舎3階。

そのさらに隅っこの教室。


「立て付け悪すぎだろ、このドア…外すか」

「あ…ケガに気をつけて、…」

ギシギシ言っていた扉は、割とカンタンに外れた。

「あんまり埃っぽくもないし、寒さも気にならないねー」

「そうだね…あ」


キュルルルー

と、陽太の腹が鳴った。


「…あーゴメンゴメン。俺が待たせたのが悪いわ。」

陽太は何も言わず、持っていた弁当を見つめて
耳まで赤くしていた。



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