
不良に良好
第1章 1
馬乗りになって、床になすりつけている。
「う、ぐ、ふ…やめ…」
「聞こえないし。そこらへんの犬のほうがいい声で鳴くよ?」
「それな!」
なにやってんだこいつら。
教室には2人と1人がいて、明らかにイジメだった。
そばに割れてる眼鏡はあの泣いてるやつのか?
やべー…ロクにクラスのやつの名前覚えてない。
「ごめ…ごめんなさい…やめて…」
いじめっこAは、眼鏡の人(仮)の上に馬乗りになっている。
Bは何かを振りかざして…なんだあれ。本?ボロいな…
かわいそうだし助け舟だすかな。
「いじめとか楽しい?」
いじめっこ2人は同時に俺を見たけど、眼鏡の人はただ泣きじゃくっていた。
