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俺は男だよ?

第1章 ゲイの集まりじゃん。

俺は校門の前で立ち止まった。どんどん人が流れていくのがよく分かる。が、そんなことよりも俺は校舎を見つめた。

「で、でけぇ…。パンフレットよりでかいなぁ…」
壁の色は白で統一していて、4階まである。玄関であろう扉は大きくて、どこかのお城みたいだ。

フと隣の建物を見ると、壁が茶色に統一している建物があった。
「あれが寮か!…なんか楽しみー…」
俺はニコニコしながらクラス表を見に、校門の中へと一歩踏み出した。

ドンッ
んっ…誰かにぶつかった…ってかぶつかってきた…?
「ってぇな…気を付けろ………って…背ちっさ。」
は?コイツ…ぶつかったくせに暴言はいたな!?
「背はこれからまだのびるんだよ!!ってか俺はぶつかってねーよ。お前だろ?誰か知らねーけど。」

俺がそう言うと、相手の男はニヤリと怪しく笑った。
「今のことは許してやるからさ、俺とイイコとしない?」
「はぁ!?俺が許さねぇよ!!……イイコとってなに?なんかくれんの?」
少し期待の目を向け相手の言葉をまつ。

「っ………嘘だよ。ジョーダン。期待すんな…お前名前は?」
「嘘かよっ!!期待した俺がバカでしたー…。…………な、名前は…村瀬遥。お前は?」
「バカとは言ってねーよ。俺は九条透。よろしくなっ」
ニコッと笑って手を出してくる。握手…か?こいつ……俺の身長のことでバカにして、嘘ついて…握手だぁ!?ふざけんのも大概にしろよな!お前とよろしくするつもりはねぇし。
「…………俺、クラス見てくる。」
俺はそう言い残し、出された手を無視して、クラス表を見に歩き出した。

「……面白い子…見つけた。」
透が呟いた声に気づかない遥の背中をじっと見つめる透はまたニヤリと笑った。

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