その手で触れて確かめて
第11章 先輩なオレと後輩なキミ。(S × N)
和也side
翔「カ、カズ、ま、待って。」
玄関でスニーカーに足を入れたところで翔さんに肩を捕まれる。
翔「カズ、ごめん!!まさか、あいつらがあんなエロいこと始めるなんて思っても見なかったから…」
エロいこと…
さっきの光景が目の前にちらついて、また、体が火照るみたいに熱くなってきた。
「ご、ごめんなさい!!俺、やっぱり帰る!!」
翔「ちょ、待っ…」
と、一歩踏み出したところへ、
後ろから腕を捕まれて、
翔さんの腕の中へと倒れ込んでしまった。
「あ……」
翔「あっ……」
びっくりして、慌てて体を離す。
翔「いやっ…これは…わざとじゃ…」
視線を感じて顔をあげると、
階段の途中に座り、ニヤニヤしながらこちらを見ている2人に気づく。
「し、翔さん、後ろ…」
翔「えっ!?」
さっきまで、あっついキスを交わしていた潤くんと大野さんと目が合った。
智「ふふっ。ざーんねん!せっかくいい感じだったのに…」
潤「ほんと。キス出来るかも知れないチャンスだったのに♪」
…どういうこと?
智「迫真の演技だったでしょ?」
「演技…って?」
翔「えっ!?し、知らない!お、俺、何も聞いてな…」
智「だって、キスどころか手も握ってない、って、聞いたから…」
全部お芝居だった、ってこと?
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