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その手で触れて確かめて

第2章 劣情と熱情と純情と (A × M )



「そんなに拗ねるなよ…。」



耳元近くに低い声で囁かれる甘い言葉さえ、届かないぐらい俺は混乱してて、


髪を撫でてくれる手の優しい感触に段々と落ち着きを取り戻していった。



「す、す、拗ねてなんかない!!」


「優しくすればいいんだろ?」


「そういう問題じゃな…!」



今度は、ちゅ、と、わざと音を立てるようにキスをしてきた。



「ったく、ギャーギャーうるせえな!?これだから処女ってヤツは…」


「しょ…!?」



スッゴい近くで、



スッゴいニヤニヤしながら言われて、



ナゼか、顔が、身体中が熱くなってくる。



「…コワイんだろ?」


「え…?」



怖い…って?



ヒロシ、のこと?



それとも…。


ヒロシの顔を盗み見る。


『俺がオトナにしてやるよ。オマエのココとコ・コ。』



でも、あの時の言葉を思い出して、


すぐに顔を逸らしてしまった。


するとヒロシは、俺の体を抱きしめてきて、



あの、低く甘い声で、


俺の理性を深く抉った。



「そんな顔すると我慢できなくなるだろが?」



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