その手で触れて確かめて
第2章 劣情と熱情と純情と (A × M )
もう、おかしくなりそうだった。
体が熱くて、
頭もくらくらして、
高熱に侵されたみたいにどこもかしこも熱くて。
「初めてだし、1回楽にしてやるから…」
そう言ってベルトを外し始めた。
「あの…楽にする、って?」
「抜いとくんだよ?俺はよがりまくるお前が見れんならこのままでもいいけど?」
「バカ!!ヒロシのスケベ!!」
暴れまくる俺をものともせず、
ズボンも下着もするり、と脱がしてしまった。
「…お前も相当のスケベだぞ?」
遮るものを取り払った途端、
勢いよく飛び出した俺のモノを指で弾く。
「ひあっ…!!」
ヒロシは先走りで濡れ光るそれを、
何の躊躇いもなく口に含んだ。
「いやっ…やだ!!やめ……」
拒もうと伸ばされた手はパタリ、脇に落ちて、
ヒロシの上下する口の動きに合わせて揺れる腰を支えるように、
避けた服を手繰り寄せて握りしめていた。
「うっ…ぅん…」
ヒロシの舌がどんな風に どこを動き回っているのかなんてどうでもよかった。
ただ、ほんのひとときでいい、
イヤなことを考えずにすむならこんな爛れた空間に身を置くのも悪くない、
そう、思ったんだ。
朦朧とした意識の中で、ヒロシと目が合う。
イケよ、と言わんばかりににや、と笑うと口をすぼめて吸い上げる。
「うあっ…ぁあああっー!!」
この時、俺は生まれて初めてイッた。
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